この記事を読むと分かること
- Lenovo ThinkPad P16のスペック・価格・評判
- Lenovo ThinkPad P16は、他のノートパソコンと比較してどのような優位性・弱点があるのか?
- Lenovo ThinkPad P16はどんな人におすすめのノートパソコンなのか?
Lenovo ThinkPad P16は、Lenovoが販売している高性能モバイルワークステーションモデルです。
以下では、Lenovo ThinkPad P16の詳細なレビューを紹介しているので、購入を考えている方はぜひ検討材料にしてください。
Lenovo ThinkPad P16ってどんなパソコン?(スペック・価格)
lenovoのモバイルワークステーション
特徴
- Intel第13世代の最高性能CPUを搭載
- グラフィックボードには最新のAdaジェネレーションを採用
- CG制作から3DCAD、4K・8K動画編集まで
Lenovo ThinkPad P16は、CPUにCore i7-13700HX、グラフィックボードにNVIDIA RTX Adaシリーズを備えたワークステーションノートです。NVIDIA RTX Adaシリーズは、開発系・製作系のアプリケーション向けのグラフィックボードで、3DCADやCG編集ソフトなどのアプリケーションをサクサク動作させることができます。
スペック例 | |
商品名 | ThinkPad P16 |
参考価格(税込み) | ¥660,000 |
OS | Windows 11 Home 64bit |
CPU | Core i7-13700HX |
バッテリー駆動時間 | 約 21.75時間 |
グラフィックス | NVIDIA RTX 2000 Ada(Mobile) |
メモリー | 16GB (シングルチャネル) |
システムストレージ | 512GB (NVMe) |
ディスプレイ | 16.0型 液晶パネル (ノングレア) |
WEBカメラ | 200万画素 |
質量 | 約2.95kg |
Lenovo ThinkPad P16 性能の確認と比較
CPU性能の確認
以下の表は、Lenovo ThinkPad P16に搭載されている「Core i7-13700HX」と他の人気・売れ筋モデルに搭載されているCPUとの性能比較です。
※1. ベンチマーク値は単純に数値が高ければ高いほど高性能であることを表しています。
※2. 型番をクリックすると各CPUの詳細スペックを確認できます。
※3. 用途アイコンにマウスを合わせる、または、タッチすると用途アイコンの説明を確認できます。
2023最新 | CPU性能(ベンチマーク) | おすすめの用途 |
Core i9-13980HX | 48,794 | 3D4K2CVDDSOF |
Core i9-13900HX | 45,659 | 3D4K2CVDDSOF |
Core i9-13900H | 30,982 | 3D4K2CVDDSOF |
Core i9-12900H | 28,784 | 3D4K2CVDDSOF |
Core i7-13700HX | 34,306(当モデル) | 3D4K2CVDDSOF |
Core i7-13700H | 29,487 | 3D4K2CVDDSOF |
Core i7-12800H | 24,597 | 3D4K2CVDDSOF |
Core i7-12700H | 26,796 | 3D4K2CVDDSOF |
Core i7-1360P | 19,746 | 4K2CVDDSOF |
Core i7-1260P | 17,085 | 4K2CVDDSOF |
Core i7-1260U | 13,019 | 4K2CVDDSOF |
Core i7-1165G7 | 10,460 | VDDSOF |
Core i5-12600H | 22,704 | VRCa動デOf |
Core i5-1240P | 17,401 | 4K2CVDDSOF |
Core i5-1345U | 16,073 | 4K2CVDDSOF |
Core i5-1235U | 13,635 | 2CVDDSOF |
Core i3-1215U | 11,664 | VDDSOF |
Celeron N4100 | 2,435 | Of |
Lenovo ThinkPad P16に搭載されている「Core i7-13700HX」はインテルの第13世代のCore i7グレードのCPUです。第12世代の同グレードのCPUと比べて大きく性能が向上しており、「Core i7-12700H」と比較しても約1.28倍性能が向上しています。
第13世代モデルでは、第12世代のモデルと比べるとEコアと呼ばれる効率性を重視したコアが多く積まれており、総合的な性能(マルチスレッド性能)で大きく向上しています。
また、第12世代以降のCPUでは大きなモデルチェンジがあり、第11世代以前と比べてコア構成が大きく変わっています。第11世代以前までは、同性能のコアを複数のせることでCPU設計を行っていましたが、第12世代以降では省電力で効率性を重視した「Eコア」とパフォーマンスを重視した「Pコア」を適切に配分することで、より省電力化に優れたCPU設計を行っている点も大きな特徴です。
グラフィックボード性能の確認
以下の表は、Lenovo ThinkPad P16に搭載されている「GeForce RTX 2000 Ada」と他の人気・売れ筋モデルに搭載されているグラフィックボードとの性能比較です。
※1. ベンチマーク値は単純に数値が高ければ高いほど高性能であることを表しています。
※2. 型番をクリックすると各CPUの詳細スペックを確認できます。
※3. 用途アイコンにマウスを合わせる、または、タッチすると用途アイコンの説明を確認できます。
グラフィックス性能 | おすすめの用途 | |
GeForce RTX4090 | 30,032 | 3D4K2CVDDSOF |
GeForce RTX4080 | 26,885 | 3D4K2CVDDSOF |
GeForce RTX4060 | 18,653 | 3D4K2CVDDSOF |
NVIDIA RTX 3500 Ada | 19,382 | 3D4K2CVDDSOF |
NVIDIA RTX 2000 Ada | 15,129(当モデル) | 3D4K2CVDDSOF |
GeForce RTX3080Ti | 20,421 | 3D4K2CVDDSOF |
GeForce RTX3080 | 16,681 | 3D4K2CVDDSOF |
GeForce RTX3070Ti | 18,413 | 3D4K2CVDDSOF |
GeForce RTX3070 | 15,473 | 3D4K2CVDDSOF |
GeForce RTX3060 | 13,183 | 3D4K2CVDDSOF |
GeForce RTX3050Ti | 9,983 | 4K2CVDDSOF |
GeForce RTX3050 | 9,251 | 4K2CVDDSOF |
GeForce GTX1650 | 6,969 | 2CVDDSOF |
GeForce GTX1060 | 8,161 | 4K2CVDDSOF |
NVIDIA RTX A3000 | 12,704 | 3D4K2CVDDSOF |
NVIDIA RTX A2000 | 10,156 | 4K2CVDDSOF |
Intel Iris Xe Graphics | 2,709 | VDDSOF |
Intel UHD Graphics | 1,495 | OF |
「GeForce RTX 2000 Ada」は、NVIDIAの開発・製作向けのグラフィックボードです。ゲーム性能などについてはGeForceシリーズに劣る部分もありますが、非常に強力なワークステーション向けのグラフィックボードです。
また、NVIDIAには、専用の「NVIDIA Studio」というグラフィックボードをクリエイター向けに最適化できるドライバが用意されており、「NVIDIA Studio」をダウンロードしてインストールすることで、よりクリエイティブな作業に適したPC環境を構築することができます。
GeForce Experienceというソフトを使えばボタンひとつで切り替えができるため、ゲームをする時は「GeForce Game Readyドライバ」、クリエイティブな制作などの作業を行うときは「NVIDIA Studioドライバ」というように切り替えて使えば、様々な用途でストレスなく快適にパソコンを使うことができます。
用途別推奨ベンチマークスコア
- 12,000~ VR・CG制作、3D動画編集、機械学習(AI)、マイニング等
- 10,000~ 4K動画編集、エンコード等
- 5,000~ 2DCAD(AutoCAD、JWCAD)等
- 2,000~ 動画編集、エンコード(Adobe PremirePro)、デザイン(Adobe Photoshop、Illustrator)等
- ~2,000 office(Excel、Word)等
メモリ・ストレージ性能の確認
Lenovo ThinkPad P16では、標準構成でメインメモリ(RAM)に16GBのメモリ、ストレージには512GBのSSDを搭載しています。CG編集や4K・8K動画編集のようなクリエイティブ系の仕事でがっつり使用するのであれば若干容量が足りないように感じますが、オンラインゲームや一般的なデザイン業務などの用途では十分快適に作業できます。
また、不足に感じる場合は、BTOカスタマイズでメモリは32GBまで、ストレージは1TBまでカスタマイズできるので必要に応じてカスタマイズしましょう。
以下は、Lenovo Legion Pro 5iに搭載されているメモリの規格です。転送速度に関しては、上位の規格で、動画の書き出し(エンコード)作業なども比較的にスムーズに行えます。
規格 | 転送速度(GB/s) |
DDR5-5600 | 44.8 |
DDR5-5200 | 41.6 |
DDR5-5000 | 40.0 |
DDR5-4800 | 38.4(当モデル) |
DDR5-4000 | 32.0 |
DDR4-4266 | 34.1 |
DDR4-3600 | 28.8 |
DDR4-3200 | 25.6 |
DDR4-2666 | 21.3 |
DDR4-2400 | 19.2 |
DDR4-2133 | 17 |
DDR4-1866 | 14.9 |
DDR4-1600 | 12.8 |
また、ストレージについては、SSDに最適化されたNVMeという規格のSSDを採用しており、データの読み込み・書き出しが高速に行えるという特徴があります。
ディスプレイの確認
Lenovo ThinkPad P16は、「WQXGA:2560×1600(アスペクト比16:10)」のips液晶を採用しています。高輝度、高コントラストの映像が特徴で、同じゲームでも全く別のゲームに見えるほどCGや映像表現が綺麗です。以下は、ディスプレイの詳細性能です。
- 映像美
- 5
- 応答速度
- 3
- コントラスト
- 5
- 視野角
- 5
- フリッカー
- 4
持ち運び性能(バッテリー駆動時間・重量)の確認
Lenovo ThinkPad P16は、重量が約2.95kgと高性能モバイルワークステーションの中では普通です。バッテリー駆動時間は21.75時間と長いため、コンセントをつないでいない状況で作業をすることが多いという方にもおすすめです。
公表値 | 約21時間45分 |
音楽再生 | 12時間40分 |
動画編集 | 4時間25分 |
※1. 音楽再生はMedia Playerでmp3ファイルを再生。
※2. 動画編集はpremire proでHD動画を再生。
接続規格の確認
接続規格には、以下の規格が備わっています。
- Thunderbolt4(Type-C)端子 × 2
- SDカードリーダー × 1
- HDMI端子 × 1
- USB3.2 Type-A × 2
- USB3.2 Type-C × 1
- ヘッドホン出力/マイク入力端子 × 1
- スマートカードリーダー × 1
- SIMスロット × 1
SDカードリーダーが備わっているので、カメラのデータなどを取り込むことが多いという方には重宝するポイントです。また、カスタマイズでSIMカードを差し込むこともできるので、5G回線の利用を考えているという方にもおすすめです。
ゲーム性能について
ゲーミングパソコンの性能を図る2つの指標
一般的に、ゲーミングパソコンの性能を図る指標として、フレームレートとリフレッシュレートという2つの指標を使います。
ゲーミングパソコンの性能を図る2つの指標
- フレームレート(fps):グラフィックボード(GPU)性能に依存
- リフレッシュレート:ディスプレイ性能に依存
フレームレート(fps:frame per second)とは、「1秒間あたりに表示される画像(フレーム)数を表す単位」のことで、その能力は主にグラフィックボード(GPU)の性能に依存します。このフレームレート(fps)の数値が高ければ高いほど1秒間に表示できるフレームの数が多くなり、より滑らかな映像表現が可能になります。そのため、特に、eスポーツなどの分野では、フレームレート(fps)が高いほど相手の行動を正確に把握できたり、操作の遅延(レイテンシ)が少なくなるので、フレームレート(fps)の数値が重要視されます。
リフレッシュレートとは、「液晶が1秒間の間に画像を何回描画できるかを表す数値」で、ディスプレイの性能に依存します。リフレッシュレートが高いほどよりスムーズに映像などのグラフィックを映し出すことができます。
つまり、高フレームレートに対応するためには、液晶も高リフレッシュレートの液晶を使う必要があるということです。
Lenovo ThinkPad P16のゲーム性能
「NVIDIA RTX Ada」シリーズは、そもそも開発者向けに最適化された高性能グラフィックボードです。そのため、「GeForce RTX30」シリーズや「GeForce RTX40」シリーズと比べるとゲーミング性能は劣ります。
しかし、「NVIDIA RTX Ada」シリーズ自体は非常に優れた映像処理能力を持っているため、NVIDIAが提供しているドライバを切り替えればほとんどのゲームにおいて十分な性能を発揮させることができます。
グラフィックボードメーカーのNVIDIAには、用途に応じた2つのドライバが用意されています。
NVIDIAのドライバ
- GeForce Game Ready Driver(ゲームに最適化)
- NVIDIA Studio Driver(製作・開発系のアプリに最適化)
また、この2つのドライバは、「GeForce Experience」を利用することで簡単に切り替えることができます。
外付けディスプレイがおすすめ
DELL New Precisionの液晶のリフレッシュレートは60Hzです。FPSゲームやeスポーツなどの用途で利用する場合は少し物足りない値です。そのため、FPSゲームやeスポーツなどの用途で利用したい場合は、高リフレッシュレートの外付けディスプレイを使用するのがおすすめです。
Lenovo ThinkPad P16 口コミ・評判
Lenovo ThinkPad P16についての口コミ・評判は見つかりませんでした。
そのため、評判を知りという方は、この記事のレビューを参考にしてみてください。
まとめ
この記事では、Lenovo ThinkPad P16についてスペックから価格、口コミ等について紹介してきました。
Lenovo ThinkPad P16は、性能もさることながら価格面でも非常に高価なモデルです。それでも、CPU性能やGPU性能を少しダウングレードすれば20万円台くらいでの購入も可能なので十分に手が届く範囲になります。
Lenovo Legion Pro 5iはこんな方におすすめ
- CG・VR制作者
- 高画質動画編集者
- デザイナー
- お金に糸目をつけず高スペックなノートパソコンを探している方 など
用途・目的別のおすすめノートパソコンの紹介
用途や目的にあったおすすめのノートパソコンや選び方のポイントを知りたいという方は以下の記事を参考にしてください。
Q&A
BTOパソコンとは?
BTOとは、「Build To Order」の略称で、受注生産方式のをパソコンを意味しています。BTOでは、CPUやグラフィックボードの変更、メモリの増設などのニーズに応じたカスタマイズが可能で、現在多くのPCメーカーがこのBTO方式を採用しています。
モバイルワークステーションとは?
高解像度動画の編集やCAD図面の設計、CG制作、科学技術計算など、高度な演算能力・画像処理能力が要求される処理を行うための高性能な装置を搭載したノートPCのこと。高性能なCPUだけでなく、画像処理などの演算を行う高性能なGPU(グラフィックボード)が搭載されている点が特徴です。
PassMarkとは?
PassMarkとは、オーストラリアのPassMark Software社が提供するベンチマークを測定するためのソフトウェア及びサービスです。
ベンチマークの算出方法は?
CPU性能に関わる以下の項目のテスト結果を平均して算出しています。
- 整数の演算処理速度を図るテスト
- 並列データ圧縮速度を図るテスト
- 1秒間にいくつの素数を見つけることができるかを図るテスト
- 暗号化の処理速度を図るテスト
- 浮動小数点数の演算処理速度を図る速度
- 拡張命令によりどのくらい演算処理速度を改善しているかを図るテスト
- ソートアルゴリズムによりCPUが文字列をソートするのにかかる時間を図るテスト
- CPUが物理的な相互作用にかかる時間を図るテスト
- ひとつのCPUコアのみの処理速度を図るテスト
- 整数、浮動小数点、素数、ソートについてのテストスコアの複合平均値
GeForce Experienceとは?
GeForce Experienceと、NVIDIAが提供するGeForceユーザー向けのゲーム管理・設定ソフトです。
GeForce Experienceを使うと、ゲームの最適化や、映像の調整、ビデオの撮影・配信、フレームレートの計測などの様々な機能を簡単に使うことができます。。