この記事を読むと分かること
- HP Elite Dragonfly G3のスペック・価格・評判
- HP Elite Dragonfly G3は、他のノートパソコンと比較してどのような優位性・弱点があるのか?
- HP Elite Dragonfly G3はどんな人におすすめのノートパソコンなのか?
HP Elite Dragonfly G3は、ヒューレットパッカードが販売しているモバイルノートパソコンで、充電が長持ちで非常に軽い持ち運びに優れたモデルです。
以下では、HP Elite Dragonfly G3の詳細なレビューを紹介しているので、購入を考えている方はぜひ検討材料にしてくださいね。
HP Elite Dragonfly G3ってどんなパソコン?(スペック・価格)
HP Elite Dragonfly G3は、CPUにCore i5-1235U、グラフィックボードにはCPU内蔵のIntel Iris Xe Graphicsを備えたモバイルノートパソコンです。持ち運びに優れたノートパソコンというだけでなく、デザインや動画編集程度の作業は十分にこなせる性能を持っている点が多くな特徴です。外出や移動時には常にノートパソコンを持ち運ぶ必要があるけどある程度のスペックも欲しいという方におすすめしたいモデルです。
スペック例 | 5Gモデル | Wifiモデル |
商品名 | HP Elite Dragonfly G3 | HP Elite Dragonfly G3 |
参考価格(税込み) | 387,200円 | 234,300円 |
OS | Windows 10 Pro | Windows 11 Pro |
CPU | Core i5-1235U | Core i5-1235U |
バッテリー駆動時間 | 約 12.7時間 | 約 12.7時間 |
グラフィックス | インテル® Iris® Xeグラフィックス | インテル® Iris® Xeグラフィックス |
メモリー | 16GB (オンボード) | 16GB (オンボード) |
システムストレージ | 512GB M.2 SSD(NVMe) | 256GB M.2 SSD(NVMe) |
ディスプレイ | 13.5型 液晶パネル | 13.5型 液晶パネル |
WEBカメラ | 500万画素 | 500万画素 |
質量 | 約 1.15kg | 約 1.00kg |
通信モジュール | 5G対応 | Wifi対応 |
HP Elite Dragonfly G3 性能の確認と比較
CPU性能の確認
以下の表は、HP Elite Dragonfly G3に搭載されている「Core i5-1235U」と他の人気・売れ筋モデルに搭載されているCPUとの性能比較です。
※1. ベンチマーク値は単純に数値が高ければ高いほど高性能であることを表しています。
※2. 型番をクリックすると各CPUの詳細スペックを確認できます。
※3. 用途アイコンにマウスを合わせる、または、タッチすると用途アイコンの説明を確認できます。
2023最新 | CPU性能(ベンチマーク) | おすすめの用途 |
Core i9-12900H | 28,784 | 3D4K2CVDDSOF |
Core i7-12800H | 24,597 | 3D4K2CVDDSOF |
Core i7-12700H | 26,796 | 3D4K2CVDDSOF |
Core i7-1260P | 17,085 | 4K2CVDDSOF |
Core i7-11800H | 21,064 | 3D4K2CVDDSOF |
Core i7-1165G7 | 10,460 | VDDSOF |
Core i5-12600H | 22,704 | VRCa動デOf |
Core i5-12500H | 21,862 | VRCa動デOf |
Core i5-1240P | 17,401 | 4K2CVDDSOF |
Core i5-1235U | 13,635(当モデル) | 2CVDDSOF |
Core i5-11400H | 15,947 | 4K2CVDDSOF |
Core i5-1135G7 | 10,014 | VDDSOF |
Core i3-1215U | 11,664 | VDDSOF |
Celeron N4100 | 2,435 | Of |
HP Elite Dragonfly G3に搭載されている「Core i5-1235U」は、低消費電力が特徴のインテルの第12世代CPUです。ミドルグレードに位置するCPUでCore i7やi9と比べると性能は劣りますが、それでも13,000程度のベンチマーク値があり、一般的な用途で使用する分には十分なスペックがあります。
また、第12世代CPUでは大きなモデルチェンジがあり、第11世代以前と比べてコア構成が大きく変わっています。第11世代以前までは、同性能のコアを複数のせることでCPU設計を行っていましたが、第12世代以降では省電力で効率性を重視した「Eコア」とパフォーマンスを重視した「Pコア」を適切に配分することで、より省電力化に優れたCPU設計を行っている点も大きな特徴です。
グラフィックボード性能の確認
以下の表は、HP Elite Dragonfly G3に搭載されている「Intel Iris Xe Graphics」と他の人気・売れ筋モデルに搭載されているグラフィックボードとの性能比較です。
※1. ベンチマーク値は単純に数値が高ければ高いほど高性能であることを表しています。
※2. 型番をクリックすると各CPUの詳細スペックを確認できます。
※3. 用途アイコンにマウスを合わせる、または、タッチすると用途アイコンの説明を確認できます。
グラフィックス性能 | おすすめの用途 | |
GeForce RTX3080Ti | 20,421 | 3D4K2CVDDSOF |
GeForce RTX3080 | 16,681 | 3D4K2CVDDSOF |
GeForce RTX3070Ti | 18,413 | 3D4K2CVDDSOF |
GeForce RTX3070 | 15,473 | 3D4K2CVDDSOF |
GeForce RTX3060 | 13,183 | 3D4K2CVDDSOF |
GeForce RTX3050Ti | 9,983 | 4K2CVDDSOF |
GeForce RTX3050 | 9,251 | 4K2CVDDSOF |
GeForce GTX1650 | 6,969 | 2CVDDSOF |
GeForce GTX1060 | 8,161 | 4K2CVDDSOF |
NVIDIA RTX A3000 | 12,704 | 3D4K2CVDDSOF |
NVIDIA RTX A2000 | 10,156 | 4K2CVDDSOF |
Intel Iris Xe Graphics | 2,709(当モデル) | VDDSOF |
Intel UHD Graphics | 1,495 | OF |
「Intel Iris Xe Graphics」は、NVIDIAのようなマザーボードに増設するグラフィックボードではなく、CPUメーカーが開発しているCPUに内蔵されたグラフィックボードです。そのため、ベンチマーク値も2,700程度しかなく、映像処理についてNVIDIAやRyzenなどのグラフィックボードと比べて劣ります。
それでも、3DやCG、4K動画などの編集はカクツキがあったりして厳しいですが、簡単なデザインやプログラミングなどについて十分行うことができます。
用途別推奨ベンチマークスコア
- 12,000~ VR・CG制作、3D動画編集、機械学習(AI)、マイニング等
- 10,000~ 4K動画編集、エンコード等
- 5,000~ 2DCAD(AutoCAD、JWCAD)等
- 2,000~ 動画編集、エンコード(Adobe PremirePro)、デザイン(Adobe Photoshop、Illustrator)等
- ~2,000 office(Excel、Word)等
メモリ・ストレージ性能の確認
HP Elite Dragonfly G3では、標準構成でメインメモリ(RAM)に16GBのメモリ、ストレージには256GB~512GBのNVMe規格のSSDを搭載しています。
以下は、HP Elite Dragonfly G3に搭載されているメモリの規格です。転送速度に関しては、上位の規格で、動画の書き出し(エンコード)作業なども比較的にスムーズに行えます。また、オンボードメモリなので換装などはできない仕様となっています
規格 | 転送速度(GB/s) |
DDR5-5000 | 40.0 |
DDR5-4800 | 38.4(当モデル) |
DDR5-4000 | 32.0 |
DDR4-4266 | 34.1 |
DDR4-3600 | 28.8 |
DDR4-3200 | 25.6 |
DDR4-2666 | 21.3 |
DDR4-2400 | 19.2 |
DDR4-2133 | 17 |
DDR4-1866 | 14.9 |
DDR4-1600 | 12.8 |
また、ストレージについては、SSDに最適化されたNVMeという規格のSSDを採用しており、データの読み込み・書き出しが高速に行えるという特徴があります。
ディスプレイの確認
HP Elite Dragonfly G3には、「WUXGA+(1920×1280)」(タッチ・光沢)液晶を採用しています。従来のアスペクト比16:9の液晶と比べて、3:2のアスペクト比の液晶は、画面を縦に広く使えるため、デザインや設計といった業務に最適です。
以下は、ディスプレイの詳細性能です。(視野角については、HP Sure View ReflectをOFFにした状態での性能となります。HP Sure View Reflectは、覗き見による情報漏洩の防止のためのスクリーンであるため、ONにすると必然的に視野角は狭くなります。)
- 映像美
- 4
- 応答速度
- 3
- コントラスト
- 4
- 視野角
- 4
- フリッカー
- 4
応答速度は一般的な性能(60Hz程度)で、解像度はフルHDを縦に伸ばした解像度なので比較的綺麗な映像を楽しむことができます。
スピーカー性能の確認
HP Elite Dragonfly G3は、高級オーディオメーカーのBang and Olufsenがカスタムチューニングを施したスピーカーを採用しており、ユーザーが意図した音を正確に表現することができます。そのため、オーディオエンジニアのような方にもおすすめできるモデルです。
Webカメラの性能
HP Elite Dragonfly G3は、Webカメラに500メガピクセルのカメラを採用しているため、リモートでの会議などでも相手の顔をはっきりと確認することができます。また、状況に応じて自動的に最適な映像に調整を行ってくれるため、時間や場所を問わずリモート会議をベストな環境で行うことができます。
持ち運び性能(バッテリー駆動時間・重量)の確認
HP Elite Dragonfly G3は、重量が約1.00kg~1.15kgとノートパソコンの中ではかなり重量が軽いモデルです。また、バッテリー駆動時間についても、約12.7時間と長い点が特徴です。以下は、実際にPCを稼働させている状態でバッテリー駆動時間を計測した値です。音楽再生や動画再生をしてもある程度の時間使えるので、打ち合わせでPCを持ち運ぶ必要があったり、外出先での仕事が多いというような方でも安心し使うことができます。
公表値 | 約12時間45分 |
音楽再生 | 9時間25分 |
動画編集 | 4時間35分 |
※1. 音楽再生はMedia Playerでmp3ファイルを再生。
※2. 動画編集はpremire proでHD動画を再生。
接続規格の確認
接続規格には、以下の規格が備わっています。
- Thunderbolt4(Type-C)端子 × 2
- HDMI端子 × 1
- 電源供給ポート × 1
- NANO SIMカードスロット × 1
- ヘッドホン出力/マイク入力端子 × 1
- NANO LOCKスロット × 1
HP Elite Dragonfly G3の大きな特徴は、NANO SIMスロットが備わっている点です。通信系のキャリアと契約すればwifi環境がなくても5G通信が行えるため、いちいちテザリングをする必要もなく、いつでもどこでもインターネット通信を行うことができます。
また、Type-CのThunderbolt4規格が2つ備わっているので、大画面への出力なども快適に行うことができます。
BTOカスタマイズについて
以下は、主要なBTOカスタマイズの一覧です。他にどのようなBTOカスタマイズができるのか確認したいという方は、公式サイトをご確認ください。
Office | Microsoft(R) Office Personal 2021 ( Word / Excel / Outlook ) |
Microsoft(R) Office Professional 2021 | |
メモリ | オンボードの為変更できません |
SSD | 256GB |
512GB | |
1TB | |
2TB |
メモリはオンボードのため変更できませんが、ストレージについてはかなり増設ができるので、動画の書き出しやモデリングデータの書き出しなどをよく行うという方は検討してみてください。
ゲーム性能について
ゲーミングパソコンの性能を図る2つの指標
一般的に、ゲーミングパソコンの性能を図る指標として、フレームレートとリフレッシュレートという2つの指標を使います。
ゲーミングパソコンの性能を図る2つの指標
- フレームレート(fps):グラフィックボード(GPU)性能に依存
- リフレッシュレート:ディスプレイ性能に依存
フレームレート(fps:frame per second)とは、「1秒間あたりに表示される画像(フレーム)数を表す単位」のことで、その能力は主にグラフィックボード(GPU)の性能に依存します。このフレームレート(fps)の数値が高ければ高いほど1秒間に表示できるフレームの数が多くなり、より滑らかな映像表現が可能になります。そのため、特に、eスポーツなどの分野では、フレームレート(fps)が高いほど相手の行動を正確に把握できたり、操作の遅延(レイテンシ)が少なくなるので、フレームレート(fps)の数値が重要視されます。
リフレッシュレートとは、「液晶が1秒間の間に画像を何回描画できるかを表す数値」で、ディスプレイの性能に依存します。リフレッシュレートが高いほどよりスムーズに映像などのグラフィックを映し出すことができます。
つまり、高フレームレートに対応するためには、液晶も高リフレッシュレートの液晶を使う必要があるということです。
HP Elite Dragonfly G3のゲーム性能
HP Elite Dragonfly G3に搭載されている「Intel Iris Xe Graphics」は、CPU内蔵のグラフィックボードです。そのため、拡張が必要な「NVIDIA」や「Radeon」と比べるとゲーミング性能は劣ります。
以下は、主要な人気ゲームごとのフレームレートの推奨値とHP Elite Dragonfly G3のフレームレート値の一覧です。
フレームレート(fps) | ||
Apex Legends | 推奨 | 144fps |
HP Elite Dragonfly G3 | 48fps | |
Fortnite | 推奨 | 144fps |
HP Elite Dragonfly G3 | 47fps | |
FINAL FANTASY15 | 推奨 | 60fps |
HP Elite Dragonfly G3 | 42fps | |
GTA5 | 推奨 | 60fps |
HP Elite Dragonfly G3 | 40fps |
※1. フルHD、高画質で計測
※2. GeForce Experienceで計測
※3. 推奨値については快適にプレイできる数値で、公式公表値の必要スペックとは異なります
上記のフレームレートの値は、高画質でのプレイ状況で計測しています。そのため、カクツキなどがあり厳しい結果となっています。しかし実際は、低画質やパフォーマンスなどのモードでプレイする分には快適にできるので、HP Elite Dragonfly G3でゲームをする場合にはしっかりとモード設定をする必要があります。
外付けディスプレイがおすすめ
HP Elite Dragonfly G3の液晶のリフレッシュレートは60Hzです。ゲームなどの用途で利用する場合は、少し物足りない値です。ゲーム用途で利用したい場合は、高リフレッシュレートの外付けディスプレイを使用するのがおすすめです。
HP Elite Dragonfly G3 口コミ・評判
以下は、公式サイトの口コミの一部です。
もっとたくさんの口コミを見たいという方は公式サイトをご確認ください。
様々なノートPCを使ってきましたが、こちらは別格です。 1kgを切る軽量さは、様々な荷物とともにバッグに入れて持ち運ぶ際に、ありがたみを実感できます。また軽いだけでなく非常に薄いので、バッグでかさばらないのもポイントが高いです。 ちょっとした操作はタッチディスプレイが便利です。これまで使っていたPCは光沢ディスプレイだったため指紋が目立ちましたが、こちらは非光沢のため、指紋も目立たずスクロールもスムーズで使い心地が良いです。 一番気に入っているのは、ボディのカラーと質感です。PCは仕事のツールなので、あまり不格好なものを使っていると仕事相手への印象がどうなのかな、と気になりますが、こちらは他にはない落ち着いたマットな深みのあるブルーで、信頼感を演出できると思います。本体に指紋がつきにくいのも好印象です。画一的なシルバーやブラックのボディに飽きている方にもおすすめです。自分自身の気分も上がります。 もちろん性能についても文句がなく、どこを切り取っても大変気に入っています。
現時点で公式サイトに挙げられている口コミは以上ですが、特に持ち運び性能に優れているといった点が良い印象のユーザーレビューでした。
まとめ
この記事では、HP Elite Dragonfly G3についてスペックから価格、口コミ等について紹介してきました。
HP Elite Dragonfly G3は、PCをよく持ち運ぶという方をターゲットにしたモバイルノートパソコンで、以下のような方に特におすすめのモデルです。
HP Elite Dragonfly G3はこんな方におすすめ
- ノートパソコン持ち運ぶ機会の多いユーザー
- Webデザイナー
- Webライター
用途・目的別のおすすめノートパソコンの紹介
用途や目的にあったおすすめのノートパソコンや選び方のポイントを知りたいという方は以下の記事を参考にしてください。
Q&A
BTOパソコンとは?
BTOとは、「Build To Order」の略称で、受注生産方式のをパソコンを意味しています。BTOでは、CPUやグラフィックボードの変更、メモリの増設などのニーズに応じたカスタマイズが可能で、現在多くのPCメーカーがこのBTO方式を採用しています。
モバイルワークステーションとは?
高解像度動画の編集やCAD図面の設計、CG制作、科学技術計算など、高度な演算能力・画像処理能力が要求される処理を行うための高性能な装置を搭載したノートPCのこと。高性能なCPUだけでなく、画像処理などの演算を行う高性能なGPU(グラフィックボード)が搭載されている点が特徴です。
PassMarkとは?
PassMarkとは、オーストラリアのPassMark Software社が提供するベンチマークを測定するためのソフトウェア及びサービスです。
ベンチマークの算出方法は?
CPU性能に関わる以下の項目のテスト結果を平均して算出しています。
- 整数の演算処理速度を図るテスト
- 並列データ圧縮速度を図るテスト
- 1秒間にいくつの素数を見つけることができるかを図るテスト
- 暗号化の処理速度を図るテスト
- 浮動小数点数の演算処理速度を図る速度
- 拡張命令によりどのくらい演算処理速度を改善しているかを図るテスト
- ソートアルゴリズムによりCPUが文字列をソートするのにかかる時間を図るテスト
- CPUが物理的な相互作用にかかる時間を図るテスト
- ひとつのCPUコアのみの処理速度を図るテスト
- 整数、浮動小数点、素数、ソートについてのテストスコアの複合平均値
GeForce Experienceとは?
GeForce Experienceと、NVIDIAが提供するGeForceユーザー向けのゲーム管理・設定ソフトです。
GeForce Experienceを使うと、ゲームの最適化や、映像の調整、ビデオの撮影・配信、フレームレートの計測などの様々な機能を簡単に使うことができます。
モバイルノートパソコンとは?
モバイルノートパソコンとは、一般的なノートパソコンと比較して、薄くて、軽く、丈夫で、充電が長持ちするノートパソコンのことです。当サイトでは、重量が1.2kg以下で、サイズが13.3型以下、バッテリー駆動時間が公表値で12時間以上のモデルをモバイルノートパソコンとしています。
換装とは?
換装とは、ある部品を他の部品に取り換えることです。パソコン関係で使われる場合は、HDDやSDDを乗せ換えるといったケースで使われることが多いです。
仕事相手にも好印象な別格PC
`50代男性