この記事を読むと分かること
- ASUS ProArt Studiobookのスペック・価格・評判
- ASUS ProArt Studiobookは、他のノートパソコンと比較してどのような優位性・弱点があるのか?
- ASUS ProArt Studiobookはどんな人におすすめのノートパソコンなのか?
ASUS ProArt Studiobookは、ASUSが販売しているモバイルワークステーションモデルで、CG制作や4K・8K動画編集・書き出し、3DCAD、BIM、機械学習といったPCに負荷のかかる作業を快適に行うことができます。
ノートパソコンではありますが、一般的なデスクトップパソコンなどと比べても十分に高性能なモデルになります。
以下では、ASUS ProArt Studiobookの詳細なレビューを紹介しているので、購入を考えている方はぜひ検討材料にしてください。
ASUS ProArt Studiobookってどんなパソコン?(スペック・価格)
ASUSのモバイルワークステーション
特徴
- Intel第13世代の最高性能CPUを搭載
- グラフィックボードには最新のAdaジェネレーションを採用
- メモリ・ストレージも大容量
ASUS ProArt Studiobookは、CPUにCore i9-13980HX、グラフィックボードにNVIDIA RTX 3000Ada Generationを備えた超高性能モバイルワークステーションです。通常ノートパソコンでは難しいような3DCADやVR・CG制作といったPCに大きな負荷のかかる作業でも、問題なく快適に行うことができます。予算が許すのであればぜひおすすめしたモデルです。
スペック例 | |
商品名 | ASUS ProArt Studiobook Pro16 |
参考価格(税込み) | ¥499,800 |
OS | Windows 11 Pro 64bit |
CPU | Core i9-13980HX |
バッテリー駆動時間 | 計測中 |
グラフィックス | NVIDIA RTX 3000Ada Generation(Mobile) |
メモリー | 64GB |
システムストレージ | 1TB (NVMe) |
ディスプレイ | 16.0型 液晶パネル (グレア) |
WEBカメラ | 207万画素 |
質量 | 約2.46kg |
ASUS ProArt Studiobook 性能の確認と比較
CPU性能の確認
以下の表は、ASUS ProArt Studiobookに搭載されている「Core i9-13980HX」と他の人気・売れ筋モデルに搭載されているCPUとの性能比較です。
※1. ベンチマーク値は単純に数値が高ければ高いほど高性能であることを表しています。
※2. 型番をクリックすると各CPUの詳細スペックを確認できます。
※3. 用途アイコンにマウスを合わせる、または、タッチすると用途アイコンの説明を確認できます。
2023最新 | CPU性能(ベンチマーク) | おすすめの用途 |
Core i9-13980HX | 48,794(当モデル) | 3D4K2CVDDSOF |
Core i9-13900HX | 45,659 | 3D4K2CVDDSOF |
Core i9-12900H | 28,784 | 3D4K2CVDDSOF |
Core i7-13700HX | 34,306 | 3D4K2CVDDSOF |
Core i7-13700H | 29,487 | 3D4K2CVDDSOF |
Core i7-12800H | 24,597 | 3D4K2CVDDSOF |
Core i7-12700H | 26,796 | 3D4K2CVDDSOF |
Core i7-1360P | 19,746 | 4K2CVDDSOF |
Core i7-1260P | 17,085 | 4K2CVDDSOF |
Core i7-1260U | 13,019 | 4K2CVDDSOF |
Core i7-1165G7 | 10,460 | VDDSOF |
Core i5-12600H | 22,704 | VRCa動デOf |
Core i5-1240P | 17,401 | 4K2CVDDSOF |
Core i5-1345U | 16,073 | 4K2CVDDSOF |
Core i5-1235U | 13,635 | 2CVDDSOF |
Core i3-1215U | 11,664 | VDDSOF |
Celeron N4100 | 2,435 | Of |
ASUS ProArt Studiobookに搭載されている「Core i9-13980HX」はインテルのノートパソコン向けCPUの中でも最高クラスの性能を誇るモデルです。Core i9-13980HXは第13世代CPUで、第12世代の同グレードのCPUと比べても約1.7倍、第11世代の同グレードのCPUと比べると約2.3倍程度性能が向上しています。
第13世代モデルでは、第12世代のモデルと比べるとEコアと呼ばれる効率性を重視したコアが多く積まれており、総合的な性能(マルチスレッド性能)で大きく向上しています。
また、第12世代以降のCPUでは大きなモデルチェンジがあり、第11世代以前と比べてコア構成が大きく変わっています。第11世代以前までは、同性能のコアを複数のせることでCPU設計を行っていましたが、第12世代以降では省電力で効率性を重視した「Eコア」とパフォーマンスを重視した「Pコア」を適切に配分することで、より省電力化に優れたCPU設計を行っている点も大きな特徴です。
グラフィックボード性能の確認
以下の表は、ASUS ProArt Studiobookに搭載されている「NVIDIA RTX 3000Ada Generation」と他の人気・売れ筋モデルに搭載されているグラフィックボードとの性能比較です。
※1. ベンチマーク値は単純に数値が高ければ高いほど高性能であることを表しています。
※2. 型番をクリックすると各CPUの詳細スペックを確認できます。
※3. 用途アイコンにマウスを合わせる、または、タッチすると用途アイコンの説明を確認できます。
グラフィックス性能 | おすすめの用途 | |
GeForce RTX4090 | 30,032 | 3D4K2CVDDSOF |
GeForce RTX4080 | 26,885 | 3D4K2CVDDSOF |
GeForce RTX4060 | 18,653 | 3D4K2CVDDSOF |
NVIDIA RTX 3500 Ada | 19,382(当モデル) | 3D4K2CVDDSOF |
NVIDIA RTX 2000 Ada | 15,129 | 3D4K2CVDDSOF |
GeForce RTX3080Ti | 20,421 | 3D4K2CVDDSOF |
GeForce RTX3080 | 16,681 | 3D4K2CVDDSOF |
GeForce RTX3070Ti | 18,413 | 3D4K2CVDDSOF |
GeForce RTX3070 | 15,473 | 3D4K2CVDDSOF |
GeForce RTX3060 | 13,183 | 3D4K2CVDDSOF |
GeForce RTX3050Ti | 9,983 | 4K2CVDDSOF |
GeForce RTX3050 | 9,251 | 4K2CVDDSOF |
GeForce GTX1650 | 6,969 | 2CVDDSOF |
GeForce GTX1060 | 8,161 | 4K2CVDDSOF |
NVIDIA RTX A3000 | 12,704 | 3D4K2CVDDSOF |
NVIDIA RTX A2000 | 10,156 | 4K2CVDDSOF |
Intel Iris Xe Graphics | 2,709 | VDDSOF |
Intel UHD Graphics | 1,495 | OF |
「NVIDIA RTX Ada Generation」シリーズは、開発者向けの最高グレードのグラフィックボードです。VRやCG、CADなどのアプリケーションに最適化されたグラフィックボードで、負荷の多い作業もストレスなく行ことができます。
「GeForce RTX4080」や「GeForce RTX4090」よりベンチマーク値が劣っていますが、それはゲーミング性能がベンチマークの算出に関係しているためで、開発や制作といった用途だけでみるのであれば「NVIDIA RTX Ada Generation」シリーズの方がはるかに優れています。デメリットは、金額が高いことで、「NVIDIA RTX Ada Generation」シリーズを搭載しているノートパソコンもその分金額が高くなります。
また、普段は開発や制作目的でPCを使用したいけど、ゲームもしたいというような場合は、NVIDIAには「GeForce Game Readyドライバ」というゲーミング性能に最適化されたドライバがあるので、そちらに切り替えることで快適にゲームをプレイすることができます。
GeForce Experienceというソフトを使えばボタンひとつで切り替えができるため、ゲームをする時は「GeForce Game Readyドライバ」、クリエイティブな制作などの作業を行うときは「NVIDIA Studioドライバ」というように切り替えて使えば、様々な用途でストレスなく快適にパソコンを使うことができます。
用途別推奨ベンチマークスコア
- 12,000~ VR・CG制作、3D動画編集、機械学習(AI)、マイニング等
- 10,000~ 4K動画編集、エンコード等
- 5,000~ 2DCAD(AutoCAD、JWCAD)等
- 2,000~ 動画編集、エンコード(Adobe PremirePro)、デザイン(Adobe Photoshop、Illustrator)等
- ~2,000 office(Excel、Word)等
メモリ・ストレージ性能の確認
ASUS ProArt Studiobookでは、標準構成でメインメモリ(RAM)に64GBのメモリ、ストレージには1TBのSSDを搭載しています。ノートパソコンのメモリ・ストレージ容量の中ではかなり大容量で、複数のアプリケーションをマルチタスクで処理してもスムーズに動いてくれます。
以下は、ASUS ProArt Studiobookに搭載されているメモリの規格です。転送速度に関しては、上位の規格で、動画の書き出し(エンコード)作業なども比較的にスムーズに行えます。
規格 | 転送速度(GB/s) |
DDR5-5600 | 44.8 |
DDR5-5200 | 41.6(当モデル) |
DDR5-5000 | 40.0 |
DDR5-4800 | 38.4 |
DDR5-4000 | 32.0 |
DDR4-4266 | 34.1 |
DDR4-3600 | 28.8 |
DDR4-3200 | 25.6 |
DDR4-2666 | 21.3 |
DDR4-2400 | 19.2 |
DDR4-2133 | 17 |
DDR4-1866 | 14.9 |
DDR4-1600 | 12.8 |
また、ストレージについては、SSDに最適化されたNVMeという規格のSSDを採用しており、データの読み込み・書き出しが高速に行えるという特徴があります。
ディスプレイの確認
ASUS ProArt Studiobookには、16.0型の「3.2K(3200×2000) 120Hz」の有機ELタッチ液晶を採用しています。超高コントラストと深い黒が特徴で、鮮やかで忠実な色表現で、写実的なビジュアルを実現してくれます。また、120Hzと高いリフレッシュレートであるため、開発用途だけでなく、オンラインゲームなどでも十分な性能を発揮してくれます。
以下は、ディスプレイの詳細性能です。
- 映像美
- 5
- 応答速度
- 4
- コントラスト
- 5
- 視野角
- 5
- フリッカー
- 4
持ち運び性能(バッテリー駆動時間・重量)の確認
ASUS ProArt Studiobookは、重量が約2.46kgと高性能ノートパソコンの中では比較的に重量が軽いモデルです。バッテリー駆動時間は、PC負荷のかかる作業をし続ければ2~3時間程度しか持ちませんが、officeソフトなどの利用であれば比較的長持ちします。以下は、実際にPCを稼働させている状態でバッテリー駆動時間を計測した値です。ゲームや動画編集のようなPCに負荷のかかる作業だと3時間弱しか駆動時間がないので、外出先で使用することが多い場合は充電バッテリーを持ち運ぶ必要があります。
公表値 | - |
音楽再生 | 5時間30分 |
動画編集 | 2時間50分 |
※1. 音楽再生はMedia Playerでmp3ファイルを再生。
※2. 動画編集はpremire proでHD動画を再生。
基本は、バッテリーをコンセントにつなぎながら利用することがおすすめですが、持ち運びも十分可能なモデルであるといえます。
接続規格の確認
接続規格には、以下の規格が備わっています。
- Thunderbolt4(Type-C)端子 × 2
- HDMI端子 × 1
- USB Type-A(SuperSpeed)× 2
- SDカードスロット × 1
- LANポート × 1
- ヘッドホン出力/マイク入力端子 × 1
Type-CのThunderbolt4規格が2つ備わっているので、大画面への出力なども快適に行うことができます。また、SDカードスロットがついているのは、カメラから画像や動画などのデータを直接取り込むことができるので重宝するポイントですね。
BTOカスタマイズについて
メモリやストレージについてのBTOカスタマイズはなく、用途に合わせてモデルを選択するという形になります。
例えば、ストレージ容量などの性能を少し抑えて出費を抑えたいという方はパフォーマンスモデル、高くても良いから最高のスペックにしたいという方はクリエイターモデルというように、希望に合わせてモデルを選択するという形になります。
ゲーム性能について
ゲーミングパソコンの性能を図る2つの指標
一般的に、ゲーミングパソコンの性能を図る指標として、フレームレートとリフレッシュレートという2つの指標を使います。
ゲーミングパソコンの性能を図る2つの指標
- フレームレート(fps):グラフィックボード(GPU)性能に依存
- リフレッシュレート:ディスプレイ性能に依存
フレームレート(fps:frame per second)とは、「1秒間あたりに表示される画像(フレーム)数を表す単位」のことで、その能力は主にグラフィックボード(GPU)の性能に依存します。このフレームレート(fps)の数値が高ければ高いほど1秒間に表示できるフレームの数が多くなり、より滑らかな映像表現が可能になります。そのため、特に、eスポーツなどの分野では、フレームレート(fps)が高いほど相手の行動を正確に把握できたり、操作の遅延(レイテンシ)が少なくなるので、フレームレート(fps)の数値が重要視されます。
リフレッシュレートとは、「液晶が1秒間の間に画像を何回描画できるかを表す数値」で、ディスプレイの性能に依存します。リフレッシュレートが高いほどよりスムーズに映像などのグラフィックを映し出すことができます。
つまり、高フレームレートに対応するためには、液晶も高リフレッシュレートの液晶を使う必要があるということです。
ASUS ProArt Studiobookのゲーム性能
ASUS ProArt Studiobookのゲーム性能
- 映像美を楽しめるロールプレイングゲームなどがおすすめ
フレームレートについて
以下は、主要な人気ゲームごとのフレームレートの推奨値とASUS ProArt Studiobookのフレームレート値の一覧です。
フレームレート(fps) | ||
Apex Legends | 推奨 | 144fps |
ASUS ProArt Studiobook | 188fps | |
Fortnite | 推奨 | 144fps |
ASUS ProArt Studiobook | 168fps | |
FINAL FANTASY15 | 推奨 | 60fps |
ASUS ProArt Studiobook | 154fps | |
GTA5 | 推奨 | 60fps |
ASUS ProArt Studiobook | 67fps |
※1. フルHD、高画質で計測
※2. GeForce Experienceで計測
※3. 推奨値については快適にプレイできる数値で、公式公表値の必要スペックとは異なります
ASUS ProArt Studiobookのフレームレート値を見ると、Apex LegendsやFortniteといったFPSのゲームでも、十分にフレームレート値が足りていることが分かります。
リフレッシュレートについて
ASUS ProArt Studiobookの液晶のリフレッシュレートは120Hzです。eスポーツやバトル系、シューティング系のゲームをプレイするには少し物足りない数値ですが、3.2Kの有機ELディスプレイは映像が非常に美しいため、ロールプレイングゲームのような映像美を楽しむようなコンテンツにはかなりおすすめです。
また、27インチや30インチといったようなより大きな画面でゲームを楽しみたい場合は、外付けディスプレイを使用するのがおすすめです。
ASUS ProArt Studiobook 口コミ・評判
ASUS ProArt Studiobookについての口コミ・評判は見つかりませんでした。
そのため、評判を知りという方は、この記事のレビューを参考にしてみてください。
また、twitterの口コミはこちらからどうぞ。
まとめ
この記事では、ASUS ProArt Studiobookについてスペックから価格、口コミ等について紹介してきました。
ASUS ProArt Studiobookは、高性能モバイルワークステーションの位置づけですが、ドライバの切り替えでゲームなどについても快適に行えるという特徴があります。そのため以下のような方に特におすすめのモデルです。
ASUS ProArt Studiobookはこんな方におすすめ
- ゲームユーザー
- 4K・8K動画制作者
- CG・VR制作者
- その他高性能なノートパソコンを探しているユーザー
用途・目的別のおすすめノートパソコンの紹介
用途や目的にあったおすすめのノートパソコンや選び方のポイントを知りたいという方は以下の記事を参考にしてください。















Q&A
BTOパソコンとは?
BTOとは、「Build To Order」の略称で、受注生産方式のをパソコンを意味しています。BTOでは、CPUやグラフィックボードの変更、メモリの増設などのニーズに応じたカスタマイズが可能で、現在多くのPCメーカーがこのBTO方式を採用しています。
モバイルワークステーションとは?
高解像度動画の編集やCAD図面の設計、CG制作、科学技術計算など、高度な演算能力・画像処理能力が要求される処理を行うための高性能な装置を搭載したノートPCのこと。高性能なCPUだけでなく、画像処理などの演算を行う高性能なGPU(グラフィックボード)が搭載されている点が特徴です。
PassMarkとは?
PassMarkとは、オーストラリアのPassMark Software社が提供するベンチマークを測定するためのソフトウェア及びサービスです。
ベンチマークの算出方法は?
CPU性能に関わる以下の項目のテスト結果を平均して算出しています。
- 整数の演算処理速度を図るテスト
- 並列データ圧縮速度を図るテスト
- 1秒間にいくつの素数を見つけることができるかを図るテスト
- 暗号化の処理速度を図るテスト
- 浮動小数点数の演算処理速度を図る速度
- 拡張命令によりどのくらい演算処理速度を改善しているかを図るテスト
- ソートアルゴリズムによりCPUが文字列をソートするのにかかる時間を図るテスト
- CPUが物理的な相互作用にかかる時間を図るテスト
- ひとつのCPUコアのみの処理速度を図るテスト
- 整数、浮動小数点、素数、ソートについてのテストスコアの複合平均値
GeForce Experienceとは?
GeForce Experienceと、NVIDIAが提供するGeForceユーザー向けのゲーム管理・設定ソフトです。
GeForce Experienceを使うと、ゲームの最適化や、映像の調整、ビデオの撮影・配信、フレームレートの計測などの様々な機能を簡単に使うことができます。。