この記事を読むと分かること
- HP ENVY 16のスペック・価格・評判
- HP ENVY 16は、他のノートパソコンと比較してどのような優位性・弱点があるのか?
- HP ENVY 16はどんな人におすすめのノートパソコンなのか?
HP ENVY 16は、ヒューレットパッカードが販売している高性能クリエイターノートパソコンで、8K動画の編集やVR編集といったパソコンに大きな負荷のかかる作業も快適に行うことができます。デザインから動画編集、CG制作まであらゆる作業をノートパソコンで行いたいという方には特におすすめのモデルです。
以下では、HP ENVY 16の詳細なレビューを紹介しているので、購入を考えている方はぜひ検討材料にしてくださいね。
HP ENVY 16ってどんなパソコン?(スペック・価格)
HPのクリエイターノート
特徴
- Intel第12世代高性能CPUを搭載
- グラフィックボードにはGeForce RTX 3060を採用
- 500万画素の高性能Webカメラを搭載
HP ENVY 16は、CPUにCore i9-12900H(パフォーマンスモデルはCore i7-12700H)、グラフィックボードにGeForce RTX 3060(Mobile)を備えたハイスペックノートパソコンで、CGクリエイターや4K・8K動画編集者、3DCADオペレーターなどにおすすめのモデルです。
スペック例 | パフォーマンスモデル | クリエイターモデル |
商品名 | HP ENVY 16 | HP ENVY 16 |
参考価格(税込み) | 330,000円 | 440,000円 |
OS | Windows 11 Pro | Windows 11 Pro |
CPU | Core i7-12700H | Core i9-12900H |
バッテリー駆動時間 | 約 5.5時間 | 約 5.0時間 |
グラフィックス | GeForce RTX 3060(Mobile) | GeForce RTX 3060(Mobile) |
メモリー | 32GB (デュアルチャネル) | 32GB (デュアルチャネル) |
システムストレージ | 1TB (NVMe PCIeGen4×4) | 2TB (NVMe PCIeGen4×4) |
ディスプレイ | 16.0型 液晶パネル | 16.0型 タッチパネル |
WEBカメラ | 500万画素 | 500万画素 |
質量 | 約 2.67kg | 約 2.67kg |
HP ENVY 16 性能の確認と比較
CPU性能の確認
以下の表は、HP ENVY 16に搭載されている「Core i9-12900H(パフォーマンスモデルはCore i7-12700H)」と他の人気・売れ筋モデルに搭載されているCPUとの性能比較です。
※1. ベンチマーク値は単純に数値が高ければ高いほど高性能であることを表しています。
※2. 型番をクリックすると各CPUの詳細スペックを確認できます。
※3. 用途アイコンにマウスを合わせる、または、タッチすると用途アイコンの説明を確認できます。
2023最新 | CPU性能(ベンチマーク) | おすすめの用途 |
Core i9-12900H | 28,784(上位モデル) | 3D4K2CVDDSOF |
Core i7-12800H | 24,597 | 3D4K2CVDDSOF |
Core i7-12700H | 26,796(下位モデル) | 3D4K2CVDDSOF |
Core i7-1260P | 17,085 | 4K2CVDDSOF |
Core i7-11800H | 21,064 | 3D4K2CVDDSOF |
Core i7-1165G7 | 10,460 | VDDSOF |
Core i5-12600H | 22,704 | VRCa動デOf |
Core i5-12500H | 21,862 | VRCa動デOf |
Core i5-1240P | 17,401 | 4K2CVDDSOF |
Core i5-11400H | 15,947 | 4K2CVDDSOF |
Core i5-1135G7 | 10,014 | VDDSOF |
Core i3-1215U | 11,664 | VDDSOF |
Celeron N4100 | 2,435 | Of |
HP ENVY 16に搭載されている「Core i9-12900H」はインテルのノートパソコン向けCPUの中でも最上位のグレードのCPUで性能面もトップクラスのモデルです。パフォーマンスモデルに搭載されている「Core i7-12700H」についても同様で、「Core i9-12900H」には性能が劣るものの十分なベンチマークを記録しています。
また、第12世代CPUでは大きなモデルチェンジがあり、第11世代以前と比べてコア構成が大きく変わっています。第11世代以前までは、同性能のコアを複数のせることでCPU設計を行っていましたが、第12世代以降では省電力で効率性を重視した「Eコア」とパフォーマンスを重視した「Pコア」を適切に配分することで、より省電力化に優れたCPU設計を行っている点も大きな特徴です。
グラフィックボード性能の確認
以下の表は、HP ENVY 16に搭載されている「GeForce RTX3060」と他の人気・売れ筋モデルに搭載されているグラフィックボードとの性能比較です。
※1. ベンチマーク値は単純に数値が高ければ高いほど高性能であることを表しています。
※2. 型番をクリックすると各CPUの詳細スペックを確認できます。
※3. 用途アイコンにマウスを合わせる、または、タッチすると用途アイコンの説明を確認できます。
グラフィックス性能 | おすすめの用途 | |
GeForce RTX3080Ti | 20,421 | 3D4K2CVDDSOF |
GeForce RTX3080 | 16,681 | 3D4K2CVDDSOF |
GeForce RTX3070Ti | 18,413 | 3D4K2CVDDSOF |
GeForce RTX3070 | 15,473 | 3D4K2CVDDSOF |
GeForce RTX3060 | 13,183(当モデル) | 3D4K2CVDDSOF |
GeForce RTX3050Ti | 9,983 | 4K2CVDDSOF |
GeForce RTX3050 | 9,251 | 4K2CVDDSOF |
GeForce GTX1650 | 6,969 | 2CVDDSOF |
GeForce GTX1060 | 8,161 | 4K2CVDDSOF |
NVIDIA RTX A3000 | 12,704 | 3D4K2CVDDSOF |
NVIDIA RTX A2000 | 10,156 | 4K2CVDDSOF |
Intel Iris Xe Graphics | 2,709 | VDDSOF |
Intel UHD Graphics | 1,495 | OF |
「GeForce RTX3060」は、ベンチマーク値が13,183の高パフォーマンスで、CG(VR)制作やレンダリング、高解像度動画の編集などクリエイティブな仕事であってもストレスなく作業ができます。
また、NVIDIAには、専用の「NVIDIA Studio」というグラフィックボードをクリエイター向けに最適化できるドライバが用意されており、「NVIDIA Studio」をダウンロードしてインストールすることで、よりクリエイティブな作業に適したPC環境を構築することができます。
用途別推奨ベンチマークスコア
- 12,000~ VR・CG制作、3D動画編集、機械学習(AI)、マイニング等
- 10,000~ 4K動画編集、エンコード等
- 5,000~ 2DCAD(AutoCAD、JWCAD)等
- 2,000~ 動画編集、エンコード(Adobe PremirePro)、デザイン(Adobe Photoshop、Illustrator)等
- ~2,000 office(Excel、Word)等
メモリ・ストレージ性能の確認
HP ENVY 16では、標準構成でメインメモリ(RAM)に32GBのメモリ、ストレージには2TB(パフォーマンスモデルは1TB)のNVMe規格のSSDを搭載しています。
以下は、HP ENVY 16に搭載されているメモリの規格です。転送速度に関しては、上位の規格で、動画の書き出し(エンコード)作業なども比較的にスムーズに行えます。
規格 | 転送速度(GB/s) |
DDR5-5000 | 40.0 |
DDR5-4800 | 38.4(当モデル) |
DDR5-4000 | 32.0 |
DDR4-4266 | 34.1 |
DDR4-3600 | 28.8 |
DDR4-3200 | 25.6 |
DDR4-2666 | 21.3 |
DDR4-2400 | 19.2 |
DDR4-2133 | 17 |
DDR4-1866 | 14.9 |
DDR4-1600 | 12.8 |
また、ストレージについては、SSDに最適化されたNVMeという規格のSSDを採用しており、データの読み込み・書き出しが高速に行えるという特徴があります。
ディスプレイの確認
HP ENVY 16には、「UHD+:3840×2400(アスペクト比16:10)」(パフォーマンスモデルは、WQXGAのIPS)液晶を採用しています。UHD+については、4K画質の解像度で非常に鮮明な美しい映像表現が特徴です。
以下は、ディスプレイの詳細性能です。
- 映像美
- 5
- 応答速度
- 3
- コントラスト
- 5
- 視野角
- 4
- フリッカー
- 4
解像度が高いだけあって応答速度は一般的な性能(60Hz程度)で、高リフレッシュレートが求められるようなゲームには向きませんが、映像が鮮明に確認できるのでデザインやCG、高解像度動画の制作といった用途におすすめの液晶です。また、綺麗な映像が見れるので、映画鑑賞やロールプレイングゲームなどのエンターテインメント向けの用途での使用にもおすすめです。
持ち運び性能(バッテリー駆動時間・重量)の確認
HP ENVY 16は、重量が約2.67kgとノートパソコンの中でも比較的に重量が重いモデルです。また、バッテリー駆動時間についても、約5.5時間と短い点が特徴です。以下は、実際にPCを稼働させている状態でバッテリー駆動時間を計測した値です。動画編集のようなPCに負荷のかかる作業だと2時間程度しか駆動時間がないので、外出先で使用することが多い場合は充電バッテリーを持ち運ぶ必要があります。
公表値 | 約5時間30分 |
音楽再生 | 4時間15分 |
動画編集 | 2時間5分 |
※1. 音楽再生はMedia Playerでmp3ファイルを再生。
※2. 動画編集はpremire proでHD動画を再生。
そのため、他の軽量のモバイルノートパソコンなどと比べると、持ち運びには不向きなモデルだといえます。
接続規格の確認
接続規格には、以下の規格が備わっています。
- Thunderbolt4(Type-C)端子 × 2
- HDMI端子 × 1
- USB Type-A(3.0規格)× 2
- micro SDカードスロット × 1
- ヘッドホン出力/マイク入力端子 × 1
Type-CのThunderbolt4規格が2つ備わっているので、大画面への出力なども快適に行うことができます。
BTOカスタマイズについて
メモリやストレージについてのHP ENVY 16のBTOカスタマイズはなく、用途に合わせてモデルを選択するという形になります。
例えば、ストレージ容量などの性能を少し抑えて出費を抑えたいという方はパフォーマンスモデル、高くても良いから最高のスペックにしたいという方はクリエイターモデルというように、希望に合わせてモデルを選択するという形になります。
ゲーム性能について
ゲーミングパソコンの性能を図る2つの指標
一般的に、ゲーミングパソコンの性能を図る指標として、フレームレートとリフレッシュレートという2つの指標を使います。
ゲーミングパソコンの性能を図る2つの指標
- フレームレート(fps):グラフィックボード(GPU)性能に依存
- リフレッシュレート:ディスプレイ性能に依存
フレームレート(fps:frame per second)とは、「1秒間あたりに表示される画像(フレーム)数を表す単位」のことで、その能力は主にグラフィックボード(GPU)の性能に依存します。このフレームレート(fps)の数値が高ければ高いほど1秒間に表示できるフレームの数が多くなり、より滑らかな映像表現が可能になります。そのため、特に、eスポーツなどの分野では、フレームレート(fps)が高いほど相手の行動を正確に把握できたり、操作の遅延(レイテンシ)が少なくなるので、フレームレート(fps)の数値が重要視されます。
リフレッシュレートとは、「液晶が1秒間の間に画像を何回描画できるかを表す数値」で、ディスプレイの性能に依存します。リフレッシュレートが高いほどよりスムーズに映像などのグラフィックを映し出すことができます。
つまり、高フレームレートに対応するためには、液晶も高リフレッシュレートの液晶を使う必要があるということです。
HP ENVY 16のゲーム性能
HP ENVY 16のゲーム性能
- ロールプレイングなどの映像美を楽しむゲームにおすすめ
- 外付けディスプレイを使えば、バトルやレースといった高フレームレートが必要なゲームも十分可能
フレームレートについて
以下は、主要な人気ゲームごとのフレームレートの推奨値とHP ENVY 16のフレームレート値の一覧です。
フレームレート(fps) | ||
Apex Legends | 推奨 | 144fps |
mouse DAIV Z6 | 147fps | |
Fortnite | 推奨 | 144fps |
mouse DAIV Z6 | 119fps | |
FINAL FANTASY15 | 推奨 | 60fps |
mouse DAIV Z6 | 114fps | |
GTA5 | 推奨 | 60fps |
mouse DAIV Z6 | 72fps |
※1. フルHD、高画質で計測
※2. GeForce Experienceで計測
※3. 推奨値については快適にプレイできる数値で、公式公表値の必要スペックとは異なります
HP ENVY 16のフレームレート値を見ると、Apex LegendsやFortniteといったFPSのゲームでも、十分にフレームレート値が足りていることが分かります。
リフレッシュレートについて
HP ENVY 16の液晶のリフレッシュレートは60Hzです。eスポーツなどの用途で利用する場合は、少し物足りない値です。eスポーツなどの用途で利用したい場合は、高リフレッシュレートの外付けディスプレイを使用するのがおすすめです。
また、一般的に解像度を上げていくと、フレームレートの値は下がってしまいます。HP ENVY 16では、UHD+という高解像度の4K液晶を採用しているため、バトルやレースといった系統のゲームを快適にプレイするためには、高リフレッシュレートの外付けディスプレイを利用することがおすすめです。
反対に、FINAL FANTASY15のような映像美を楽しむコンテンツではUHD+(4K)のディスプレイは最高の映像表現を実現してくれます。
HP ENVY 16 口コミ・評判
HP ENVY16についての口コミ・評判は見つかりませんでした。
そのため、評判を知りという方は、この記事のレビューを参考にしてみてください。
まとめ
この記事では、HP ENVY 16についてスペックから価格、口コミ等について紹介してきました。
HP ENVY 16は、クリエイター向けの高性能ノートパソコンの位置づけで、以下のような方に特におすすめのモデルです。
HP ENVY16はこんな方におすすめ
- CGデザイナー
- 4K・8K動画制作者
- 3DCADオペレーター
- その他高性能なノートパソコンを探しているユーザー
用途・目的別のおすすめノートパソコンの紹介
用途や目的にあったおすすめのノートパソコンや選び方のポイントを知りたいという方は以下の記事を参考にしてください。
Q&A
BTOパソコンとは?
BTOとは、「Build To Order」の略称で、受注生産方式のをパソコンを意味しています。BTOでは、CPUやグラフィックボードの変更、メモリの増設などのニーズに応じたカスタマイズが可能で、現在多くのPCメーカーがこのBTO方式を採用しています。
モバイルワークステーションとは?
高解像度動画の編集やCAD図面の設計、CG制作、科学技術計算など、高度な演算能力・画像処理能力が要求される処理を行うための高性能な装置を搭載したノートPCのこと。高性能なCPUだけでなく、画像処理などの演算を行う高性能なGPU(グラフィックボード)が搭載されている点が特徴です。
PassMarkとは?
PassMarkとは、オーストラリアのPassMark Software社が提供するベンチマークを測定するためのソフトウェア及びサービスです。
ベンチマークの算出方法は?
CPU性能に関わる以下の項目のテスト結果を平均して算出しています。
- 整数の演算処理速度を図るテスト
- 並列データ圧縮速度を図るテスト
- 1秒間にいくつの素数を見つけることができるかを図るテスト
- 暗号化の処理速度を図るテスト
- 浮動小数点数の演算処理速度を図る速度
- 拡張命令によりどのくらい演算処理速度を改善しているかを図るテスト
- ソートアルゴリズムによりCPUが文字列をソートするのにかかる時間を図るテスト
- CPUが物理的な相互作用にかかる時間を図るテスト
- ひとつのCPUコアのみの処理速度を図るテスト
- 整数、浮動小数点、素数、ソートについてのテストスコアの複合平均値
GeForce Experienceとは?
GeForce Experienceと、NVIDIAが提供するGeForceユーザー向けのゲーム管理・設定ソフトです。
GeForce Experienceを使うと、ゲームの最適化や、映像の調整、ビデオの撮影・配信、フレームレートの計測などの様々な機能を簡単に使うことができます。。