この記事で解決できる疑問
- メモリとストレージの違いとは?
- 用途に合ったメモリ・ストレージの選び方とは?
PCには2つの記憶装置があります。(メイン)メモリとストレージです。
ではなぜPCに記憶装置が必要なのでしょうか?
その理由は、より効率来な処理を実現するためです。この記事では、それぞれの役割から性能の見方、用途に応じたおすすめの容量などを紹介していますので是非参考にしてください。
メモリとストレージ
(メイン)メモリ
(メイン)メモリは、主にCPUと直接データのやり取りを行う記憶装置で1次記憶とも呼ばれます。メモリに格納されているデータは、いつでもどこでも迅速にアクセスできるという特徴があります。その反面、メモリには揮発性という特徴があり、電源を切るとメモリに蓄積されているデータは消えていします。そのため、電源を切っても消えない別の記憶装置が必要であり、その記憶装置がストレージになります。
ストレージ
ストレージとは、PCの電源を切っても消えることのない不揮発性の記憶装置で2次記憶装置とも呼ばれます。従来は、ハードディスク(HDD)と呼ばれる磁気記憶装置が使われていましたが、現在ではより大きな高速化を図ることができるSSDと呼ばれる半導体ディスクが2次記憶装置として用いられることも多くなっています。
メモリ | ストレージ | |
役割 | 1次記憶 | 2次記憶 |
アクセス速度 | 速い | 遅い |
特徴 | 揮発性 | 不揮発性 |
用途に応じたメモリの選び方
メモリを見るときのポイントは、以下の2つです。
- 規格
- 容量
規格は転送速度に影響し、容量は1次記憶としてストックしておくことができるデータの容量に影響します。
規格の見方
今最もよく使われている規格は、「DDR4 SDRAM」という規格です。「4」の部分は世代を表していて、「DDR4 SDRAM」だとDDRの第4世代ということになります。また、DDRはDouble Data Rateの略で、従来使われていたSDR(Single Data Rate)の2倍の速度でデータ転送ができるということを表しています。
以下は、主要なメモリ規格の一覧になります。
規格 | 転送速度(GB/s) |
DDR4-1600 | 12.8 |
DDR4-1866 | 14.9 |
DDR4-2133 | 17 |
DDR4-2400 | 19.2 |
DDR4-2666 | 21.3 |
DDR4-3200 | 25.6 |
DDR4-3600 | 28.8 |
DDR4-4266 | 34.1 |
容量の見方
容量は、大きければ大きいほど1次記憶としてストックしておくことができる容量が大きくなります。つまり、作業が切り替わってもいちいちファイルやアプリを閉じる必要がないため、より快適に作業を進めることができます。
特に、複数のレイヤーを一度に開いて作業する必要があるデザインや動画編集といったクリエイティブな作業では、このメモリ容量が重要になります。
以下は、用途別の推奨メモリ容量です。
用途別推奨ベンチマークスコア
- ~8GB:事務・資料作成(Microsoft office)、ビデオ会議(Zoom、Chatworks)
- 16GB~:デザイン制作(Photoshop、Illustrator)、動画編集(Premire Pro)・エンコード、2DCAD
- 32GB~:VR・CG制作、3DCAD、4K動画編集・エンコード、オンラインゲーム
- 64GB~:マイニング、機械学習
用途に応じたストレージの選び方
メモリ同様、ストレージ性能を見るときのポイントも以下の2つです。
- 規格
- 容量
規格の見方
ストレージの主な規格には、HDDに最適化された「SATA」という規格と、SSDに最適化された「NVMe」という規格の2つがあります。もちろん、SSDの性能を最大限に発揮できる「NVMe」の方が転送速度が速く、反面「SATA」規格のストレージの方が価格を抑えることができます。
容量の見方
容量については、USBメモリなどで外付けができますが、メモリ同様、クリエイティブな作業をする機会が多いという場合は大きな容量がおすすめです。
用途別推奨容量
- ~511GB:事務・資料作成(Microsoft office)、ビデオ会議(Zoom、Chatworks)
- 512GB~:デザイン制作(Photoshop、Illustrator)、動画編集(Premire Pro)・エンコード、2DCAD、VR・CG制作、3DCAD、4K動画編集・エンコード、オンラインゲーム
- 1TBGB~ :マイニング、機械学習
まとめ
この記事では、メモリとストレージについて用途ごとにどのようなスペックのものを選ぶのがおすすめかを紹介してきました。
BTOモデルであれば、メモリとストレージの増設は容易なので、予算に余裕がある場合は増設も検討してみるのも良いでしょう。
用途・目的別のおすすめノートパソコンの紹介
用途や目的にあったおすすめのノートパソコンや選び方のポイントを知りたいという方は以下の記事を参考にしてください。
Q&A
BTOパソコンとは?
BTOとは、「Build To Order」の略称で、受注生産方式のをパソコンを意味しています。BTOでは、CPUやグラフィックボードの変更、メモリの増設などのニーズに応じたカスタマイズが可能で、現在多くのPCメーカーがこのBTO方式を採用しています。