この記事で解決できる疑問
- ディスプレイ性能の見方とは?
- 各液晶の違いは?
- 用途別のおすすめディスプレイとは?
パソコンのディスプレイと聞いて思いつくのは、デスクトップPC用のディスプレイとノートパソコンに搭載されているモニターです。特に、ノートパソコンに搭載されているモニターについては、もともとPCに組み込まれているものであるため、あまり気にしないという方も多いのではないでしょうか?
実際、特に気にしていなくてもほとんどのノートパソコンは十分快適に使うことができます。
しかし、ディスプレイには様々な特徴があり、映像美に優れているとか、ゲームのような高速の画面の切り替えに強いとか、コストパフォーマンスに優れているとか、多くの特徴があり、目的に合ったディスプレイを使えばより快適にPCを使うことができます。
この記事では、そのようなディスプレイごとの特徴について理解できるように、ディスプレイの基本的な知識から用途に合ったディスプレイの選び方までを紹介しています。
ディスプレイ性能の見方のポイント
以下は、目的に合ったディスプレイやモニターを選ぶ上で必要な知識です。アスペクト比やリフレッシュレートという言葉を聞いたことがある方も多いと思います。それぞれ詳しく説明しているので、知らないという方はぜひ参考にして下さい。
アスペクト比・サイズ
アスペクト比とは、ディスプレイやモニターの画面の横縦比率のことで、16:9や4:3などのアスペクト比があります。
また、その比率に応じてスクエアやワイドといった形状に分類されます。
解像度
解像度とは、映像を表現するためのピクセル(画素)が縦横にどれだけ並んでいるのかを表す単位で、解像度が高ければ高いほどより鮮明に映像を表現することができます。
例えば、ピクセルが横に1920個、縦に1080個並んでいるような場合は、解像度を「1920×1080」というような形で表します。また、掛け算の結果(1920×1080=約200万)を画素数といい、HDやFHDなどと呼ばれています。
4Kテレビの「4K」は、ここで説明した解像度に由来したネーミングで、解像度「3840×2160」の「3840」が約4000になることから4Kと呼ばれるようになりました。
以下は、PC用のディスプレイやモニターで採用されている主な解像度の一覧です。
主な解像度の一覧
- SD:640×480(アスペクト比4:3)
- WXGA++:600×900(アスペクト比2:3)
- HD:1280×720(アスペクト比16:9)
- FHD:1920×1080(アスペクト比16:9)
- WUXGA:1920×1200(アスペクト比16:10)
- WQHD:2560×1440(アスペクト比16:9)
- WQXGA:2560×1600(アスペクト比16:10)
- 4K/UHD:3840×2160(アスペクト比16:9)
リフレッシュレート
リフレッシュレートは、1秒間の間に画像を何回描画できるかを表す数値で、リフレッシュレートが高いほどよりスムーズに映像などのグラフィックを映し出すことができます。
リフレッシュレートの単位は、Hz(ヘルツ)で表され、例えば、60Hzだと1秒間に画面が切り替わることを表しています。
特に、コンマ数秒を競いあうゲームなどの世界では、このリフレッシュレートの値が重要で、一般的なPCのリフレッシュレートが60Hz程度なのに対して、ゲーミング目的のディスプレイは144Hzや165Hzといった高リフレッシュレートを採用していることが多いです。
推奨リフレッシュレート
- 一般的な用途・・・60Hz
- ゲーミング用途・・・144Hz~240Hz程度
液晶パネルの種類と仕様
液晶パネルの種類には大きく分けて、TN液晶、VA液晶、IPS液晶の3つの種類があります。
価格 | メリット | デメリット | よく利用されるシーン | |
TN液晶 | 安 | 低消費電力 応答速度速い |
視野角が狭い | パソコンの液晶、ゲーミング液晶 |
VA液晶 | 中 | 高コントラスト | 視野角が狭い | テレビ、高品質ディスプレイ |
IPS液晶 | 高 | 視野角が広い 色鮮やか |
応答速度が遅い | 高級テレビ |
また、液晶の仕様には、光沢(グレア)、非光沢(ノングレア)があり、それぞれ以下のような特徴があります。
グレア(光沢):コントラストが高く鮮やかな色彩表現ができ、静止画得意。反面、目の疲れを感じやすい。
ノングレア(非光沢):グレアと比べて目が疲れにくく、液晶が丈夫。反面、表現力はグレアに劣る。
用途別の推奨ディスプレイ性能
液晶性能の見方について詳しく説明してきましたが、ここでは用途別にどのような液晶がおすすめなのかを紹介していきます。
※以下は、コストパフォーマンスを考慮したうえでの用途別のおすすめ液晶性能です。
FHD WUXGA |
WQHD WQXGA |
4K/UHD | TN液晶 | VA液晶 | IPS液晶 | グレア | ノングレア | |
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デザイン作業 | ![]() |
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ゲーム | ![]() |
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まとめ
この記事では、ディスプレイやモニターについて、その性能の具体的な見方から、用途別におすすめの液晶性能までを紹介してきました。
実際にCPUやグラフィックボードと比べると、購入時にそこまで意識されることが少ない液晶ですが、目的や用途がはっきりしているのであれば、購入時にディスプレイやモニターまで考慮に入れることで、より失敗しないパソコン選びができます。ぜひこの記事の内容を参考にしてみてください。